アルトル日和
「懐かしい声が聞こえる空間」
私は生粋の団地っ子です。
5歳から成人までの15年、団地に住んでいました。
棟内に同級生が6人住んでおり、遊び相手に困ったことはありませんでした。
暗くなって敵か味方か分からなくなるまで、ドッチボールや缶けり、
ドロケイ(地域によってはケイドロと呼ばれているそう)などで遊んでいました。
毎朝隣の末っ子”あんちゃん”が姉の”ちーちゃん”とケンカをし
ワンワンと泣いている声で目が覚めるというのが、私の日課でした。
現在はお隣さんと挨拶する程度で、声はおろか居るのか居ないのかさえわからないくらい静かです。
そんな懐かしい団地生活を思い出させてくれる場所に先日行ってきました。
小田急線座間駅の「ホシノタニ団地」です。
小田急電鉄の社宅であった4棟がリノベーションされ、「ホシノタニ団地」として
2015年に生まれ変わりました。
団地内にはカフェやドッグラン、子育て支援センターも併設されており、
棟の間には区画された共用の畑も設けられていました。
食いしん坊の私は早速カフェでおにぎり2種とお惣菜2品を選び、ランチプレートを完成させました。
お惣菜の肉団子はざく切りされた玉ねぎが入っており、甘みと食感が楽しめました。
おにぎりには、カフェの共同経営者でもある信州のお米農家のこだわりのお米「五郎兵米」を使用。
ふっくらとし甘味があり、お米の1粒1粒味わえるように柔らかく握られていました。
ショーケースには野菜を使ったデザートが豊富で、次回お邪魔するのが楽しみになりました。
平日のお昼過ぎに伺ったにもかかわらず、数組のお客様がいらっしゃって店内には
ワイワイと賑やかな声が響いていました。
昔ながらの団地のコミュニティーを残しつつ、新しく住人に寄り添った施設が追加され、
居心地のよい暮らしができる空間になっていました。
カフェスタッフの深田さん、花谷さんの笑顔も「ホシノタニ団地」を明るくしていました。